コラム人生一度きり第15回 夫婦関係とお金の話

人生一度きり

第15回 夫婦関係とお金の話

 皆さんのお宅の家計は誰が支えてますか?
 
 男性が稼ぎ、女性が家事をする家庭、男女共働きという家庭、また少数派かとは思いますが、女性が一家の大黒柱として稼ぎ、家計を支える家庭もあるでしょう。昭和40年代生まれの私の周りでは、かつてより「男らしさ=稼ぎの多さ」という概念が一般的で、共働きといえど男性の方が収入が多いのが当たり前、女が大黒柱なんてありえない、という感覚が根強いように感じます。
 
 私は若かりし頃、裕福な専業主婦になりたいと思っていました。働かないでのんびり家事だけやって、夫の稼ぎで習い事やエステ、高級ランチにお買い物、そんな生活を夢見ていました。実は望み通り20代前半で当時3高と呼ばれた条件の良い男性と結婚し、念願の専業主婦になりました。ところが、次第にそんな与えられた裕福な暮らしが辛くなっていったのでした。「若くて健康なのに働きもせず、人が稼いだお金で好きなものを買ってもいいの?」と、旦那のお金を使う事に罪悪感を持ち始めてしまったのです。もちろん主婦の仕事も大変だし、旦那が健康に働ける事の一端を担っているのだから、卑屈になる事はない。「ありがとう」とニッコリ笑顔で旦那のお金を好きに使えばいい。と、頭ではわかっているのに、人が稼いだお金で生活することが気持ち的には辛く、合わない生き方だと実感したのでした。そして私は自分が力をつけて、欲しいものは誰にも気兼ねなく自身で買える方向へと向かっていったのでした。
 
 つい先日ランチをした駐妻との話の中で、旦那の稼いだお金を使うのが苦手なのは私だけではないと知りました。専業主婦であるその友人も、多少罪悪感があると言ったのです。仲間を見つけた気がしてホッとしました。そして旦那への罪悪感ではなく、夫婦は常にお互いの存在に感謝する気持ちを持ち続ける事が大切だと確認し合ったのでした。
 
 ところで、日本では女性が家にいても責められる事はありませんが、男性が家にいると「ヒモ」と呼ばれてしまったりします。また、男性がほんの少し育児を手伝っただけでイクメンと呼ばれますが、女性がちょっとでも子どもから目を離すと育児放棄と言われてしまいます。ついついそんな、男性はこうあるべき、女性はこうあるべきという古い考えの「べき論」を基に思考させられているようなところがありますが、時代は変わっているのです。どんな大企業に勤めていてもいつリストラされるかわかりません。不正規雇用も一般的になってしまいました。昔のように生涯の収支プランなど立てられなくなっているのが現状でしょう。
 
 そんな現代の夫婦にとって大事になってくるのは、主人と奥さんという主と従の関係ではなく、あくまで夫と妻であり、肩の力を抜いて男女の差別なく、出来ることを出来る方がするということ。お互いがお互いを尊敬し、補い合えればどんなカタチだろうと良いということ。夫婦、一家という単位で成り立つ方法はいくらでもあると思うようになりました。何かあったら自分が家を支える。そのためにも男女限らず両方に「稼ぐ力」はあったほうがいい。自分自身の選択肢を増やすことができる手だてが、経済的自立と言えるから。他人が決めた古い概念や「男らしさ」「女らしさ」の根深い縛りや役割からはそろそろ自由になっても良いのではないでしょうか?
 
 一度きりの人生、備えあれば憂いなし。

by hiroko 「結婚・離婚アドバイザー」

来タイ4年目! ライター、ラジオDJ、普段着物愛好家。着物をもっと身近なものにをモットーに、バンコクFM放送局J-channel、毎週月曜日Morning Kissには着物やゆかたで出演中。リクエスト、メッセージなど大歓迎です

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