コラム 30歳からの群れない媚びない生き方 第10回 30歳からの群れない媚びない 生き方

30歳からの、群れない、媚びない生き方

 今月から夫が中東の紛争国に赴任することになりました。
 
 私はフィリピンのマニラに住んでいますが、仕事は、何十年も紛争が続いているミンダナオという島で平和構築の仕事に携わっています。期せずして、夫婦ともども、紛争地で仕事をすることになってしまいました。そして、わが家の別居もますますグローバルに(笑)。
 
 そんな私たち夫婦ですが、最近、夫婦関係について世紀の発見をしました。
 
 キッカケは、同僚に「旦那さんは貴女のことが大好きなのね」と言われたことでした。
 
 頭の中が「?」マークでいっぱいになりましたよね。一緒にいるときも離れているときも、こんなに私のことをイライラさせるのは何の嫌がらせなんだ!? と思っていたくらいなので、「夫が私のことを大好き」と言われても、全然ピンとこなくて。というか「え、どこが?」くらいに思っていました。
 
 でもでも、気づいてしまったんですよ。「夫は私のことが好き」と前提を置き換えると、いろんなことの辻褄が合ってしまうということに!
 
 例えばわが家の場合、夫のピントの外れた言動にイライラさせられることが多いのですが、よくよく聞いてみると、彼なりに、いわゆる忖度はしているんですよね。意地悪な私は、それを妻を怒らせると厄介だから、頑張って忖度してるんだろうなくらいに思っていました。そして、忖度している割には、残念すぎるくらいに、いつも忖度の方向性が間違ってて(!)、イライラ倍増なんですよね。
 
 けれど、忖度の“結果”ではなく、そもそも何で忖度しようとしているのか? の部分に目を向けてみると、夫の場合、どうやら大真面目に私や子どものことを思って忖度してるようなんですよ。「好きだからこそ」あれやこれやと考えすぎた結果、ポイントを外してしまう残念な人になってる。「好きだからこそ」自分の思っていること、考えていることをしっかり伝えたいと思い、説明や文章が長くなり、つい余計な一言を言ってしまう。まあ不器用なんでしょうね。
 
 世紀の発見というのは大げさかもしれませんが、着眼点を変えたことで、私の気持ちが楽になったことは事実です。「仕方ない、許してあげよう」と言えるほど、まだ大人になりきれていない私ですが、次に夫が帰ってくるときには(勤務地のハードシップが高いので6週間ごとに休みがあるのです)、温かい気持ちで迎えてあげられる気がしています。

サノユキコ

慶應義塾大学卒業、ハーバード大学博士課程修了(国際開発専攻)。日本という枠にとらわれず、自分の志向、感性、価値観、ライフステージに合わせて “ほんとうに贅沢な” ライフスタイルを選ぶ Globaluxe(グローバリュクス)を実践中!

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