コラム 30歳からの群れない媚びない生き方 第4回 30歳からの群れない媚びない 生き方

30歳からの、群れない、媚びない生き方

 Mabuhay from Manila, Philippines!

 FBやインスタを見てくださっている読者の方はご存じかもしれませんが、実は1月中旬にバンコクを離れ、3月からフィリピンのマニラに移りました。今回もムスコとふたり、夫は引き続き、東京勤務です。
 私は24歳の時から開発途上国の社会経済開発の仕事をしてきました。が、40歳を前にして、「(ここ数年)成長している実感がない」という焦燥感を感じ、もしかしたら別の生き方もあるのでは? と考えるようになりました。仕事的には「やりたいことはやり尽くしたな」という充足感を感じていたこともあり、これまで積み上げてきたキャリアをいったん手放すことにして、バンコクに移ったのです。
 それから半年、思いのほか、結論が早くでてしまいまして… 結局、元鞘。以前の仕事に戻ることにしたのです。理由はいろいろありますが、今の仕事が「自分が“今”求めるライフスタイルに一番合っているから」というのが大きいでしょうか。
 バンコクでは個人事業主的に仕事をしていたのですが、生活のために情熱を持てない仕事もしなくてはなりませんでした。時間的な自由を手に入れましたが、組織で働いていた頃にはなかった「お金」の心配が増えました。自由時間を持ったら持ったで、かえってメリハリなく時間密度が下がってしまったり、「お金」のことを考えるのが想像以上にストレスだったり…。
 「自分が楽しくやり甲斐があると思える仕事」を「お金の心配なくやりたい」という自分の願望が明確になったとき、心に浮かんできたのは、今までやっていた「国際開発」の仕事に戻ることでした。フルタイムの仕事に復帰することで時間の制約は増えましたが、それと引き換えにお金の心配はなくなりました。
 人は人生に迷ったとき、自分がやってきたことや持っているものを否定することから入り、「現状維持」を選択肢から外してしまいがちです。かくいう私もそうでした。けれど「やって/持っていた」期間が、長ければ長いほど、そこにはやはり「理由」があり、自分のコア、本質とも呼べる部分へのヒントが隠されているんですよね。
 「自分のやってきたことをもっと信じていい」―― タイでサバーイな生活をすることで得たこの気づきは、きっと私の40代を支えてくれることでしょう。
 4月は新しい年度の始まり。今年度こそ何かを変えたい、と思っている方もいらっしゃると思います。よりよい変化のために新しいことを始めるのも一つですが、今、自分がおかれている状況を振り返ってみるのはどうでしょうか。現状維持も立派な選択肢、決して「退化」ではないですよ。

サノユキコ

慶應義塾大学卒業、ハーバード大学博士課程修了(国際開発専攻)。日本という枠にとらわれず、自分の志向、感性、価値観、ライフステージに合わせて “ほんとうに贅沢な” ライフスタイルを選ぶ Globaluxe(グローバリュクス)を実践中!

サノユキコ 公式サイト サノユキコ ブログ

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